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NZラグビー情報・North vs South

8月中旬に新型コロナの新しいクラスターが発生したニュージーランドですが、政府の素早い対応で、新規感染者数が激減し、落ち着きを取り戻しています。現在の感染対策はレベル2ですが、今週末にはレベル1、つまり通常の生活へ戻る可能性も出てきました。


現在、レベル2でいろいろ制限はありますが、ラグビーはなんとか工夫を重ねて続けています。そして、週末には久しぶりにNorth vs Southの試合がここウェリントで行われます。North vs Southは文字通り、ニュージーランドの北島代表対南島代表の試合です。その歴史は古く初試合は1897年で、途中戦争で中断した時期もありますが、1995年まで毎年行われていました。ちなみに対戦成績は、北島50勝、南島27勝、3引き分けです。


1995年まで、North vs Southは、オールブラックス選考試合として毎年行われていましたが、1995年以降は今回を入れてわずか2試合しか行われていません。1試合は、2012年にオタゴラグビー協会が経営破綻した際に、救済の資金集めの目的で行われました。そして、今回の試合は、オールブラックス選考も兼ねて、新型コロナで経営に大きな痛手を受けたニュージーランドラグビー協会救済の目的でもあります。残念ながら無観客試合となってしましましたが、注目度は高く、有料放送でたくさんの人が視聴すると予想されています。日本でもJsportsで放送されるようです。


選手を北島もしくは南島どちらでプレーするかを分ける基準は、出身地ではなく、選手が最初にプレーした州代表チームなのだそうです。ジョーディ・バレットとボーデン・バレットの兄弟が別々に分かれていたり、南島のイメージが強いアーロン・スミスが北島にいたり、スーパーラグビーとは一味違った、そしてなによりその顔ぶれを見るとテストマッチ並みのクオリティーの試合が期待できそうです。



実は今回、試合だけでなく授与されるトロフィーが大きな話題となっています。今回の試合の勝者には、2つのトロフィーが授与されることになりました。1つは、南島と北島のマオリの伝説にちなんでつくられた木彫りのトロフィーで、この大会のために特別に作られたものです。そして、もう一つは、Loving Cupといわれるトロフィーで、1932年に行方不明になっていたものが、先日、オークランドのイーデンパークで偶然に発見されたそうです。発見された時にはすでに新しいトロフィーの製作後だったので、88年もの間紛失していたLoving Cupも一緒に、勝者には2つのトロフィーが授与されることになりました。


大切なトロフィーを紛失するのもなんだかなあ~と思いますが、試合の前に88年間眠っていたトロフィーが見つかったという出来事のように、週末の試合も奇跡的でミラクルなプレーが炸裂するのではと期待しています。楽しみです。


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